のどの病気
のどについて
のど(喉)とは、口腔や鼻腔、食道上部などの咽頭と気管上部にある喉頭までの範囲を言います。この喉には、食べ物を食道や胃に送り込む、肺に空気を届ける呼吸器官といった役割があるほか、喉頭にある声帯を使うことによる発声器としての役割もあります。
このように食物や空気の通り道であることから、外界と接する機会が多分にあります。そのため、ウイルスや細菌などの侵入を防ぐ機能も備えています。
このようなのどの症状はご相談ください
- 風邪症状
- のどの違和感・異物感
- のどが痛い
- 声がかすれる
- 息が苦しい
- のどに何かできている
- 口内炎ができる
- 口やのどが乾燥しやすい
- せき、痰
- 家族に咽頭がんや喉頭がんがいるので一度みてもらいたい など
のどの主な病気
溶連菌性咽頭炎
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)によって引き起こされる感染症で、小児に多い急性の咽頭炎です。
症状
症状は急な発熱とのどの痛みです。また皮膚に赤い発疹がでたり、舌が赤くなってポツポツした状態の「いちご舌」になることもあります。
治療
治療薬は主にペニシリン系の抗菌薬を使います。10〜14日間内服が必要です。
服用後2〜3日で症状はよくなりますが、症状がおさまっても勝手に服用をやめないことが大事です。
溶連菌感染症は、学校保健法によって管理を受ける「条件によっては出席停止の措置が必要な病気」の一つです。
少なくとも、受診した日とその翌日は出席停止が求められています。
急性喉頭蓋炎
のどの病気の中で、最も危険性の高い疾患の一つです。
喉頭蓋(食べ物を飲み込むときに一時的に気管を閉じるふたの役割をする器官)が感染・炎症を起こし、喉頭蓋が腫れ上がり、空気の通り道が狭くなります。急速に進行して、窒息することもあるため、早急な治療が必要となります。発熱、のどの痛みなどの他に息がしづらい、物をのみこみにくいなどの症状がでたときは、口の中を見ても異常が見えないため、急いで耳鼻科を受診してください。
症状
強いのどの痛み 飲み込み時の痛み 発熱 息がしづらい
診断方法
内視鏡で喉頭蓋を見ます。通常の舌圧子の観察では異常が見えません。
治療
治療は,抗菌薬の全身投与と吸入(ステロイド,抗菌薬など)が基本であり,入院治療が原則です。窒息の危険性がある場合、気管切開術を行います。
喉頭がん
喉頭は、「のどぼとけ」のところに器官で、空気の通り道というだけでなく、声帯を振動させて声を出すという働きもあります。その喉頭にできるがんを喉頭がんと言います。
飲酒や喫煙との関連性が高く、特にヘビースモーカーにとって要注意のがんです。そのため男性が圧倒的に多くなっています。
症状
喉頭がんは、がんができる場所によって最初にあらわれる症状が異なります
声のかすれ、飲食物を飲み込む時の違和感、いがらっぽさ、飲み込み時の痛み
診断方法
のどの内視鏡検査
予防
喉頭がんを予防するためには禁煙し、飲酒も適量を心がけましょう。
声のかすれが2週間以上続く場合は、のどの内視鏡検査をお勧めします。